2月の話になりますが、『哀愁しんでれら』の公開初日に、舞台挨拶の生中継付きの上映を観てきました。
今更感はありますが、今回は『哀愁しんでれら』の舞台挨拶の感想を中心に書こうと思います。
映画の内容についての感想はこちらで掲載していただきました。
rim entertainment様にて
舞台挨拶生中継付きの上映
『哀愁しんでれら』は2021年2月5日に公開になりました。
2003年から田中圭さんが大好きな私。
最初から公開初日に観に行く予定でしたが、初日の一週間ほど前に午前の上映から夕方の上映に変更しました。
舞台挨拶の生中継が観られるのが、17時15分の公演のみだったからです。
映画は午前中に観て午後は余韻に浸りながらゆっくりしたいタイプなのですが、舞台挨拶の生中継が観られるならそんなことは言ってられません。
チケット発売開始と同時に、インターネットで予約。
楽しみで仕方ありませんでした。
私が舞台挨拶の生中継を観たのは人生で2度目。
1度目は大阪で観たV6の『Hard Luck Hero』でした。
北海道でも舞台挨拶の生中継をしてくれるのはとてもありがたいです。
舞台挨拶の生中継付きの上映の良い点
本編上映前の予告がない
舞台挨拶の生中継付きの上映には、長い予告がありません。
試写会のようなものですね。
本編前の予告は、新作のチェックができたり興味のないジャンルの作品も知れるので個人的には好きです。
ただ最近はあまりにも長いので、本編前に疲れてしまうんですよね。
予告がなくいきなり舞台挨拶を観られるのは、作品の世界観に入りやすいというメリットがあります。
私も今回は思いきり『哀愁しんでれら』の世界観に浸れたので、この上映を選んで良かったと思いました。
好きな俳優さんのお話をリアルタイムで聞ける
好きな俳優さんが出演している場合、リアルタイムでお話を聞けるのも舞台挨拶の生中継付き上映の良い点です。
目の前で観られたらそれは最高ですが、2021年の現状や地方在住者にとってはなかなか難しいものがあります。
「今、画面の向こうにいる! 」
と思うだけでも繋がっている感覚を味わえます。
推しが出演する舞台挨拶が生中継される場合は、観に行くことをおすすめします。
監督さんのお話も聞ける
映画監督のお話しを聞けるのも、舞台挨拶生中継の良い点。
監督さんの作品に対する考え方や撮影エピソードなどの裏話を聞けるからです。
本当に映画や作品が好きな人は、ネットや雑誌の記事の出演者のコメントだけでなく、監督のインタビューも読むと思います。
しかし、
「作品のストーリーがおもしろそうだから」
「推しが出演しているから」
という理由で観る人の中には、主演俳優のインタビューや予告を観るだけという人も多いのではないでしょうか。
生中継であれば座席に座っている以上、必然的に監督のコメントも聞くことになります。
ストーリーが作られた経緯やこだわったポイントを知ると、さらに作品に対する興味が深くなるのではないでしょうか。
2月5日『哀愁しんでれら』舞台挨拶生中継
舞台挨拶の時間が近づくと、画面に東京の会場の様子が映ります。
客席も映っており、楽しみにしている様子がこちらにも伝わりドキドキ。
うちわを持っていた方がいたのが気になりました。
私は試写会にうちわを持って行ったことがないのですが、キャストが反応してくれるからなのでしょうね。
キャストの登場
司会のアナウンサーの方が登場しキャストの紹介があると、田中圭さん、土屋太鳳さん、CoCoちゃん、渡部亮平監督が舞台に登場。
久しぶりの動く田中圭さんと、土屋太鳳さんを見られるのはすごく嬉しい!
とても大好きなお二人なんです。
田中圭さんは恋するハニカミがきっかけ、土屋太鳳ちゃんは図書館戦争での中澤毬江役があまりに可愛くて大好きになりました。
図書館戦争の頃、圭くんが太鳳ちゃんのことを「可愛い」と言いデレデレしている姿も大好きだったんです。
今回の舞台挨拶でも、太鳳ちゃんは一生懸命言葉を考えながら誠実に質問に答えていました。
太鳳ちゃんの返答を隣で聞いていた圭くんは、笑いをこらえたりニヤニヤしたり。
その姿を見ている私の方が笑いそうになり、必死にこらえていました。
癒しの時間でした。
監督のお話
渡部亮平監督のお話もとても興味深いものがありました。
圭くんも脚本を読んで、「すごくおもしろい! 」と思ったというこの作品。
作ったきっかけは、“みんなあちら側に立つ可能性だってある”と伝えたかったからだそうです。
あちら側というのは加害者側やサイコパス・モラハラになる側、もしくはそういう人間に染まる側ということでしょう。
『哀愁しんでれら』に登場する大悟とヒカリは、サイコパス親子なのです。
そして普通の女の子だった小春も、次第に大悟に染まっていきます。
大悟とヒカリがそうなった経緯は映画では描かれておらず、私はパンフレットも購入していないのでそのエピソードが書かれていたのかもわかりません。
でも何かきっかけがあってサイコパスになった可能性はあるかもしれないですよね。
渡部監督は「みんなサイコパスな部分を持っているかもしれない」と話しており、その話を聞いてから映画を観たのでさらにゾッとしてしまいました。
『哀愁しんでれら』ざっくりした感想
ちゃんとした感想はこちらで書かせていただいたので、ざっくりとした感想を観た当日のメモを読み返しながら 振り返ります。
謎のオープニング映像
公開されているオープニング映像はこちら。
予告編の映像を観た時に、
この白い保護服のようなものは何だろう?
と思いました。
女の子が幸せに憧れる様子を伝えたいならドレスだけでいいのに、なぜドレスの上にこんなものを着ているんだろう。
学校だから、給食当番の割烹着かなとも思いました。
ゾッとしてしまいました。
実はこのオープニングシーンは、エンディングと繋がっているんです。
最後まで見た時にオープニング映像を思い出し、ゾッとしてしまいました。
教室に誰もいないのも納得。
小春が歩いているシーンも、
“見えない部分には……”
と想像してしまいました。
初めの印象と違う大悟
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大悟はお医者様で、男手ひとつでヒカリを育てている素敵な男性ですが、話が進むにつれて“ん?”と引っかかる部分が出てくるんですよね。
小春も大悟と出会いデートをしている時は気付かず、結婚して一緒に住み始めてから徐々に気付き始めます。
優しく穏やかな印象とは反対に、完璧主義で上に上がることしか考えていない大悟。
モンスターペアレントをバカにして見下しながら、自分もモンスターペアレントになってしまう。
そして娘のヒカリが悪い子だと認めたくないために、ヒカリのことを相談する小春を責めるのです。
とにかく圧がすごい!
これでは小春も何も言い返せず、我慢するしかない。
気の強い人なら言い返すこともできそうですが、雰囲気が悪くなったり家庭が壊れるかもと考えると言いづらいです。
しかし我慢して現実に背を向けた結果、最後には取り返しがつかなくなります。
優しそうで素敵な男性、しかもお医者様で不自由のない暮らしであるがゆえに、友達にも相談できなかったのかなと思います。
小春の幸せのピークは前半までで、途中からかわいそうになってしまいました。
人間の恐ろしさ
『哀愁しんでれら』を観て感じたのは、人間は恐ろしいということ。
見た目や最初の印象ではわからないことがたくさんあるからです。
誰にでも秘密はありますし全てをさらけ出す必要もありませんが、自分が巻き込まれたり被害に遭うのは嫌ですよね。
親しくなって初めて気付くこともあるのではないでしょうか。
運と言えばそれまでですが、こんな人を選んでしまう可能性はゼロではありません。
人間が怖いと感じると同時に、やっぱり結婚て怖いなと感じました。
娘を守るため事件を起こす
大悟と小春は、最終的に娘のヒカリを守るために凶悪な事件を起こします。
ヒカリは好きな男子と仲の良かった女子に嫉妬して窓から付き落としてしまい、それをクラスの男子が目撃していたためです。
そのことが知れ渡ると、大悟の家は落書きやガラスを割られるなどの被害に遭います。
ヒカリを守る方法がないかと焦る大悟。
小春は近くにあった 新型インフルエンザの予防接触のチラシを見てひらめき、大悟に耳打ちします。
この時点で嫌な予感しかしません。
小春に提案を聞いた大悟は、目をパアーッと見開きありがとうと小春を抱き締めます。
何を言ったのかわからないですが、ただただ怖かったです。
医者である大悟は小春を助手として学校に連れていき、集団予防接種を行います。
中身はインスリン。
リアルなことを考えると、現実にはこんなことはできないとは思うんですけどね。
同級生の突き落とした子供の両親がこのタイミングで予防接種しに来たら、学校側は警戒するのではないでしょうか。
ラストは大悟、小春、ヒカリの3人が誰もいない教室で授業を行います。
この作品を観た人の中には、このラストは現実ではなくて大悟や小春の妄想であるという意見もあります。
観た人によって色々な解釈ができる作品だと言えます。
『哀愁しんでれら』感想番外編
ストーリーとは関係なく、田中圭さん土屋太鳳さんのファンとしての感想。
キスシーンがすごい!!!
がっつりすぎて、一瞬ストーリーを忘れてものすごくドキドキしてしまいました。
二人は何度か共演していますがキスシーンは今までなかったので、それも楽しみではありました。
てっきりソフトな感じかと思いきや、濃すぎてビックリ。
田中圭さんは土屋太鳳ちゃんが好きなので、気持ちが入ってしまったのかと思ってしまったほど。
お医者さんごっこのシーンも、
「すっげー心拍数」
「爆発しちゃうかも」
のセリフに、
「こっちがバクバクするわ!」
と思いました。
激しいキスシーンでも爽やかな二人なので、いやらしさがあまりないのが良かったです。
『哀愁しんでれら 』トータルの感想
賛否両論に分かれる作品ではあると思いますが、私はおもしろくてストーリーに入りこみました。
興味のある方は地上波での放送やサブスクでの配信が決まったら、是非観てみてくださいね。